更新:2021年1月19日

昨年、夏が終わる頃に母が体調を崩した為、定期的に往診をお願いしている医師に来て頂いたところ、急性心不全だと言うことで、救急車を呼びました。

部屋のなかには、医師と看護師、救急隊員と私たち家族がいて、苦しんでる母のバイタルを測っている看護師、母の状態を医師に確認している救急隊員、搬送先をどうするか家族に尋ねる救急隊員などで、かなり緊迫した状況でした。

そんな中、1人の救急隊員から、「ニジですか?サンジですか?」と尋ねられ、何のことかとキョトンとしていたら、側にいた医師が教えてくれました。

簡単に説明しますと、患者の症状や緊急性に応じた、救急指定病院の位置付けがあるそうです。

救急病院とは
消防法の「救急病院等を定める省令」に基づき、以下の認定条件を満している医療機関で、都道府県知事が告示し指定します。
●救急医療について、相当の知識及び経験を有する医師が常時診療に従事していること。
●エックス線装置、心電計、輸血及び輸液のための設備・その他救急医療を行なうために必要な施設及び設備を有する こと。
●救急隊による傷病者の搬送に容易な場所に所在し、かつ、傷病者の搬入に適した構造設備を有すること。
●救急医療を要する傷病者のための専用病床または当該傷病者のために、優先的に使用される病床を有すること。 (省令第1条)

一次救急指定病院
緊急性が低く、入院や手術が必要ない軽症患者に対処する救急病院(夜間や休日の外来診療に対応)
患者自身かあるいは家族に付き添われての来院で、通常は救急車で搬送されることはありません。
該当する病院:都道府県に配置されている休日夜間急患センター
       救急指定を受けている地域の開業医や病院(1日ごとの在宅当番制)

二次救急指定病院
一次より緊急性が高く、入院や手術が必要な重症患者に対処する救急病院
24時間体制で救急患者を受け入れます。
私たちが通常搬送されるのが、二次救急指定病院で、2種類あります。
該当する病院:①病院群輪番制(いくつかの病院が当番日を決めて救急医療を行う)
       ②共同利用型病院方式(地域の拠点病院の施設に地域の医師が出向いて診療)

三次救急指定病院
二次救急では対応できない重症、重篤な救急患者に対処する病院
高度医療を必要とする救急患者を24時間体制で受け入れます。
該当する病院:救命救急センターや高度救命救急センターが設置されている病院

なぜ、このような尋ねられ方をされたのか、後日、その理由が判明しました。
通常は、患者自身なり、その家族なりが救急車を呼び、状況を説明しますが、この時は医師がいたので、母の症状の度合い・緊急性を確認するために、このように尋ねたのではないかと、あくまでも想像ですが…。

一般的に二次・三次救急病院について、救急隊員から尋ねられることは、まずないとは思いますが、覚えておいても損はないですよ。