有頂天家族(アニメ)

母の深夜の体位変換を終えて、ふと目にした番組が、意外と面白かったりして、その後続けて視ることがありますが、リアルタイムで見てしまうと、寝不足になって仕事や介護に影響するため、だいたい録画をして見ています。前回ブログに書いた大豆田とわ子と三人の元夫(ドラマ)もそうですが、このアニメも深夜に放送していました。(BS12での放送は既に終了しています。)

千年の都、京都を舞台に、人、タヌキ、天狗たちが織りなす、オモシロオカシキ物語です。原作は、森見登美彦氏の小説。(以下、ネタバレあり)

京都タヌキ界を束ねていた偽右衛門こと、下鴨総一郎は、ある年の瀬の夜、実弟の夷川早雲の謀りごとにより、金曜倶楽部の面々に、タヌキ鍋の材料として食べられてしまいます。(シーズン1)
偉大な父を失った下鴨家の4人の息子(矢一郎、矢二郎、矢三郎、矢四郎)たちは、それぞれ父への思いを胸に、穏やかな日々を過ごしていましたが、赤玉先生こと、天狗の如意ヶ嶽薬師坊の子息(通称、2代目)や弁天さま(人ではあるが、天狗の神通力を持つ女性)らの相次ぐ帰国、次期偽右衛門の選挙を巡る暗躍など、相変わらず、騒がしくもオモシロき展開になっていきます。(シーズン2)

フィクションなので、何でもありなのですが、タヌキが化けた偽叡山電車が寺町や四条通りを走ったり、鴨川の上空を飛行したり、果ては、大型トラックほどの大虎が目抜き通りを疾走して、道行く人達を驚かせたりなど、虚構と現実を上手く綯交(ないまぜ)にした楽しいアニメでした。
また、舞台となっている京都の街並みが、リアルに、そして正確に描かれており、実在するお店などで、人に成りすましているタヌキが会食する様は、フィクションにもかかわらず、人に化けているタヌキが、京都には本当に居るんじゃないかと、ワクワクする期待感を持たせてくれます。
キャラクターデザインも、登場人物の性格や特徴が分かりやすくなっていて、悪巧みを企てるのに、なぜかいつも完遂できない、おマヌケな双子の兄弟、金閣・銀閣などは、推しキャラです。さらに、毎回、話に登場した場所や登場人物たちが住んでいる場所などが、地図で紹介されているのも面白かったです。

このアニメを視聴するキッカケ(シーズン1の6話から)になったのが、劇中で語られる言葉のおもしろさです。
特に矢三郎の独白は、やや古めかしい語り口調や文語的表現で、アニメであるにもかかわらず、古き良き時代の小説を読んでいるかような感覚になり、なにやら心地が良かったです。原作が小説であること、また、舞台が京都だったのも相乗効果としてあるかもしれません。

人とタヌキと天狗が住む京都は、平安時代から都として栄え続けてきたが故に、さまざまなものを受容するパワーがあるようです。コロナ禍が落ち着き、安心して旅行ができるようになりましたら、地図を片手に、人に成りすましている、タヌキや天狗に逢いに、ぜひ京都へ行ってみたいと思っています。

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